ヘルパー転職に規則のがんじがらめがある

ホームヘルパーの転職理由に、職場によっては細かな規則が多いために、もう少し緩やかな職場を求める人が少なからずいます。ヘルパーが活動を行う上で、物を頂いてはいけないとか、散髪や摘便、機械による痰の吸引などは、ベテランとして組織で認められた人以外はやってはいけないといった規則を設けています。これは、介護業界だけではなく、他の業界や企業ごとに働く上で守ってもらいたいことの取り決めというものがあります。この規則があまりにも多く、現場での活動がやりにくいため担当者とのやりとりで辞表を出す人もいるのです。規則というものは、いずれもそこに所属する人たちを守るためのもので、禁止事項を定め当事者を守るために設けています。もし、規則がなければ、責任は当事者であるヘルパーが負わなければならなくなるからです。例えば、認知症の利用者宅で、強く勧められ、活動中にお茶を飲んだり、お菓子を食べたとします。その後で、「物盗られ妄想」が出た場合、家族の人からは、「お茶を飲んだり、お菓子を食べたりなど、規則を守らないような人だから、もしかしたら」と疑われるかもしれないのです。たかがお茶を飲んだくらいと思うかもしれませんが、「飲んだという事実」は残ってしまうので禁止事項に入ってくるのです。しかし、利用者は認知症の方ばかりではありません。ケースバイケースはあるので利用者のニーズや状況の変化に応じた組織の対応を柔軟なものにしていかなければならないでしょう。あまりにも規則、規則とがんじがめにしてしまうと働きにくくなるのです。